卵巣癌(その2)他

トップページへ - 患者さんの体験談

自分の体を治すのは自分―自然医学で乗り越えた再発の不安―

患者さんの体験談

 自分の体は自分で治すしかない。そう決意した時に巡り会ったのが森下自然医学だった――今回登場していただいたAさん(長野県在住・62歳)は言います。
 Aさんは、約2年ほど前に卵巣癌と子宮頸癌が見つかり、手術、抗癌剤治療と、現代医学に沿った治療を受けたのです。しかし、腫瘍を取り除き抗癌剤を投与すれば、「治った」ことになるという現代医学に不信と不安を覚えました。体全体の状態が省みられることもなく、癌の再発の可能性に対して適切なケアもほとんどなされない状況だったからです。木を見て森を見ずという医療に見切りをつけたAさんは、お茶の水クリニックの門を叩きます。当初は、それまでの常識とは、全く違った自然医学の考え方や治療方法に戸惑われたこともあった、とのことです。しかし、同じようにクリニックで癌を克服した友人らの体験談に励まされ、一途に自然医食を実践しました。その結果、現在どんどん体がよい方向に変化しているのを実感しているということです。「今度は、自分が他の人の役に立ちたい」と、Aさんはご自身の体験を忌憚なくお話しくださいました。

院長の所見

診察(11月11日)
■内臓機能検査
自律神経の働きが不安定。神経的に胃腸の働きが変化しやすい。消化管、特に胃から十二指腸にかけての働きが低下している。大腸の一部に少し負担がかかっている。血液の循環の状態や、肺の働きが鈍い。腹部臓器は、肝臓、腎臓、婦人科系統の働きも少し落ちている。

院長 赤血球数、白血球数がわずかながら上がってきています。これはいい傾向ですね。尿素窒素については、これからもう少しこの数値が下がってくるだろうと思います。中性脂肪は少し高いです。GOT、GPTについては、まあまあという状態です。
 血液生態ですが、この部分は食品添加物の色ですね。農薬かな? 農薬であるなら、この色は比較的少ないケースですよ。

Aさん 先月もその色が出たんですよね。

院長 この色についてのデータはまだ出ていません。前回の写真は研究所に回っていますけれど―食品添加物だと思われます。農薬ではないでしょう。

Aさん 確か先月の診療で、「インドカレーを食べたからこんなのが出たのかしら」と、笑いながらお話ししたように思います。

院長 カレーの中の添加物であるかもしれないです。そのインドカレーって国産でしょ? 日本の食品メーカーでつくられたものですよね。

Aさん インドカレーのレストランで食べたんです。インド人がいろいろつくっているお店です。

院長 いろいろな種類の香辛料をウコン、つまりターメリックに混ぜますからね。その中に混在していたのかもしれないですね。

Aさん 食事は比較的余計なものは食べていないんですよ。その後、外食したのは、高尾山の俳句ingに行って、薬王院でお昼を食べたときくらいです。普段は外に行っても食べないようにしていますから。

院長 そのうちに、写真の夾雑物のデータが出てくるので、何であるのかという絞り込みがある程度できると思います。とにかく、このように、血液中に間違いなくしっかり溶毒してくる生理的な体勢が整ってきているので、あんまり細かく氣にされる必要はないと思います。大部分の日本人は、処理機能が整備されていませんので、それが問題です。その場合、体内に、薬毒が残るわけですから、当然発癌につながっていくという問題が出てきます。
 全体的としては、今のような状態でまあまあよろしいかと思います。

Aさん ところで、10月末から11月のはじめに、1週間ほどかぜをひいてしまいました。ここ2年間は全然かぜをひかなかったんですが、ついに…。

院長 そのかぜというのも、一般的な病氣としてのかぜなのか、それとも上半身に滞っている毒素を溶毒・排毒するためのかぜ様症状なのか、両方ありますから。

Aさん 咳や痰がたくさん出ました。

院長 それなら、排毒の可能性があります。

Aさん もういよいよ病院に行こうかと思ったんですけどね。ちょうど連休中で病院がお休みだったんですよ(笑)。それで、先生の本を引っぱり出してきてたら、「かぜは腸機能の乱れ…」と書いてありました。確かに最近ちょっと食べ過ぎ傾向にありました。

院長 食べ過ぎ傾向が影響したということもあるかもしれません。それから肺や腸の組織は、毒素を体外に出す排泄器官でもあるわけで、両者の機能には共通項があります。東洋医学や漢方医学でも、肺と大腸とは兄弟関係という位置づけに置いています。それはその考え方は正しく、両者には因果関係があります。肺が悪いから腸がおかしくなるという場合もあるし、大腸に問題があるので、肺が代わりに症状を引き起こして大腸の問題を解決していく―というようなことだってあり得ます。いろんなケースがありますが、今のところご心配いらないんじゃないですか。

Aさん 最近、体脂肪がだんだん増えてきているのが氣になるんですけど。

院長 いや、体脂肪は20以下だから大丈夫です。20を越えるようになると、確かに問題になりますけれどね。

Aさん それから、先生のご本を見ていたら、甘いもので体が緩むとありましたが、具体的にはどういうことなんですか。

院長 たとえば、歯茎に少し炎症のある人は、甘いものを食べた後、歯茎がぐっと腫れてきたりしますよ。それで歯がぐらぐらしてきます。緩むというのはそういう種類の現象です。外からは見えませんが、体内でも同じような現象が引き起こされます。そういうふうに考えてください。
 どうぞお大事になさってください。

Aさん ありがとうございました。

インタビュー

友人の体験談に励まされ

――クリニックにいらっしゃるまでの経緯を教えていただけますか。

Aさん 人間ドックで、卵巣が腫れて12センチくらいになっているのが見つかったんです。卵巣癌と、それから子宮癌の初期だと言われました。当時は自然医学なんて知らなかったものですから、お医者さんに言われるままに、卵巣と子宮を取る手術をし、抗癌剤を使うという治療をしました。クリニックに初めて来たのは、抗癌剤の治療が終わって退院した直後です。

――現代医学に沿った癌治療から、自然医学に方向転換されたきっかけは何ですか。

Aさん まず、卵巣癌、子宮癌と診断された時にちょっと病院に不信感を覚えたんです。その1年半前に腎臓の腫瘍が見つかったので、同じ病院で腎臓を摘出していたんです。幸い腎臓の腫瘍は良性でしたが、手術後も定期的に検査を受けていたのに、卵巣の異常がわからないなんておかしいですよね。泌尿器科の先生に確認したら、「そういえば、卵巣に腫れがありましたよね」、なんて言うわけです。
 それから、入院中にもいろいろ考えされられました。手術後に抗癌剤治療で2ヶ月ほど入院したのですが、髪の毛が抜けたり、足がだるかったり、食べ物が食べられなかったりで、抗癌剤の副作用の苦しさを味わいました。でも入院中、一番ショックを受けたのは、同室の患者さんたちの話です。「私は何年前に手術をしたけど、また再発して入院している」と話す人ばかりなんですよ。だから、自分もいつ再発するのかと、本当に不安になりました。退院後は、定期的な検査はありますが、病院からは何をすればいいという指示もありません。だったら、自分で自分の体を守っていこう、そう思うようになったんです。
 それで、主人と一緒に、本やインターネットで調べたり、知人に聞いたりして情報を集めました。そんなとき、たまたま友人のご主人が、癌でクリニックに来て治療したということを知ったんですよ。

――それが自然医学との出会いだったんですね。

Aさん ええ。友人のご主人は癌であと3ヶ月の命と宣告されていたそうですが、森下先生のおかげで治って、今もお元氣でいらっしゃいます。その方にお会いしたときに、「食事療法は、自分の意志がしっかりしていないと大変だよ」という話がありました。この療法を選ぶかどうか考えていたところ、別の友人なのですが、卵巣癌でクリニックに通っていて、再発せずに元氣に過ごしている人がいることがわかったんです。その友人にも会って話しをしたら、「お茶の水クリニックなら大丈夫だから、やってごらん」と言われ、それじゃ、やってみようか、と思うようになりました。他に鍼治療なども検討したのですが、とりあえず食事のことは一生役に立つのではないかと思い、食事指導の予約をしたのがはじまりです。

――実際にやってみてどうでしたか。

Aさん はじめは、仕事をしながら続けていけるのかとか、いろいろ不安がありました。でも、やってみたら、全く苦になりませんでしたね。診療に来るたびに先生の話を聞いて、氣持ちは元氣になりますし。

――当初はどんな変化がありましたか。

Aさん 体の変化が大きかったですね。体重はどんどん落ちて、半年で13キロくらい減ったんですよ。本当に、ガリガリになりましたよ。

――体重が落ちていくことに不安を持つ患者さんもいらっしゃいますが、Aさんの場合はどうでしたか。

Aさん ここにご主人が来ていた友人から、「体重が落ちるよ」ということは聞いていましたからね。その友人―奥さんには、ご主人がやせたことに対して親戚や周囲の人から、「ご主人を殺す氣か?」と、すごく非難があったというんですね。でも、その友人が「信じてやっていれば大丈夫だから」と言ってくれたので、体重が落ちたことは氣になりませんでした。友人の言葉に励まされて、しっかりと食事療法を続けました。

――体重が落ちた後、体の調子はいかがでしたか。

Aさん 体はガリガリになりましたが、かぜをひかなくなったんですよ。公文式の塾をやっているので、冬は生徒の子供達がかぜを持ってくるんです。ひと冬に3回はかぜをひいて、医者に行って注射と薬というのが恒例だったんです。ところが、食事療法をはじめてから2年続けて冬にかぜにかからなかったんです。玄米のパワーってすごいなあと思いました。
 つい最近、久しぶりにかぜをひきました。調子がよくなっているので、お腹が空いてつい食べ過ぎてしまったことが原因かなと思っているのですが(笑)。

――それでも、大きな脱線もなく食事療法を続けていらっしゃるということですね。

Aさん そうですね。どこかに出かけるときも、玄米のおにぎりと、それから薬草茶をマグカップに入れて持って行きます。友人から、しっかり守った方が早く治ると聞いていたので、かなりきちんと守っていましたね。でも、苦痛ではなかったですよ。玄米は噛めば噛むほどおいしいし、それにどんどん体がよくなっているという実感がありましたから。だから、続いているのかなと思います。生活もがらりと変わりました。

――どんな変化がありましたか。

Aさん 一番大きく変わったのは、土日の過ごし方ですね。以前は、日曜日の晩に仕事をしながら深夜放送を聴くというのが唯一の楽しみでした。土日にも仕事のことが頭を離れなかったりして、けっこう無茶もやっていました。でも、今は、土日は日帰り温泉やハイキングに行きます。主人とも一緒です。主人も玄米食を食べてくれるようになったので、考え方が同じになってきました。一緒にハイキングに行けたりして、すごく自然を楽しむ生活になりました。二人で老後はこれでいけると(笑)。これも自然医学に巡り会えたおかげです。

子供達にも伝えたい食の大切さ

――癌を発症された原因に特に思い当たることはありますか。

Aさん ストレスというのはあったと思います。塾の仕事なので、子供とそれからその背後にいる保護者との関係には氣を遣います。それから経営上、多少は生徒数が何人という数の意識などもありますから。
 食生活については、現代栄養学の範囲ですが、偏らないように食べようということを心がけて比較的きちんとしているつもりでした。体質ということが大きかったのかなと思います。子供の頃は、すぐ漆にかぶれたり、おできができたりする体質でした。毒を溜めやすい体質なのかもしれません。成長するにつれて、治まってきましたが、健康診断などで肝臓の数値がずっと高いことが氣になっていました。森下先生のお話を聞いて納得したのですが、肝臓に毒素がずっと溜まっていて排毒ができにくい体になっていたんですね。結局、限界にきて癌を発症したということなのでしょう。
 塾にアトピーの子供もたくさんいるのですが、自分の子供時代と重なります。成長するにつれ、アトピーがよくなったように見えても、ある年齢になると溜まった毒が、がーっと出てきて、癌などの重大な病氣になってしまったりする―そういうパターンが現代人にすごく多いと思います。だから、食事には早いうちから氣をつけなくてはいけないですよね。でも、なかなかそこまで言ってくれる人もいないし、氣がつく機会もないんです。つくづく30年以上も前から、食事のことをおっしゃり続けてきた森下先生はすごいなと感じます。

――お仕事を続けながら食事療法をされているということですが、心がけていらっしゃることはありますか。

Aさん 実を言うと、病氣で周りに迷惑をかけてしまったので、塾をやめようかと思っていたんです。そうしたら、主人が「どうしてやめるんだ」と言ってくれたので、踏みとどまりました。入院している間、近くで公文の塾をしている仲間が教室のことをやってくれたり、それから一緒に仕事をしているスタッフにも本当に支えてもらいました。退院して教室に行けば、子供達も「早く元氣になって」と言ってくれたり…。みんなに支えられながら続けていっていることも、生きる力になっているんですね。
 だから、病氣を上手に乗り越えて、元氣に仕事をする。そういう私の生き方が、お手本というほど大それたことではないですが、周囲の人にもいい影響を与えていけばという思いで仕事をしています。
 生徒の父母に会う機会も多いので、「実はこんなことをしているんですよ」と自然医食のことをお話しすることもあります。学習も基礎・基本をしっかりつくることが大切ですが、健康の基本となる食の大切さにもっと氣づいてもらえればいいですね。