肺腺癌(その1)

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自然な流れに導かれて自然医学へ
―1ヶ月の玄米食で腫瘍が0.5cm小さくなった―

患者さんの体験談

 今回ご登場いただくのは、東京都在住のAさん(76歳・女性)です。
 平成12年、肺腺癌の手術を約1ヶ月後に控えながらも、お嬢様の強い勧めでお茶の水クリニックに足を運ばれたさん。手術までの間、厳密な食事療法を行い手術時には、発見当時2.5cmあった腫瘍が2cmになっていたそうです。
 玄米食の効力をご自分の体で実感したAさんは、手術後もしっかりと玄米菜食と運動療法を行い、順調に回復されてこられました。以前は普通の食事をしていましたが、野菜中心の比較的素食を常としてきたことで玄米菜食をスムーズに受け入れることができ、また、幼少時にお母様が施してくれたお手当てが、実は自然医学に通じるものだったと実感したそうです。お母様から授かった生活の知恵や食事の考えが、いつの間にかお嬢様にも受け継がれ、それがめぐり巡って森下自然医学に繋がってきたようです。
 「何事も感謝ですね」
 癌になったことで自然医学に出会い、改めて様々なものへの感謝の氣持ちが湧き上がってきたと話すAさんです。

森下院長の所見

診療(4月12日)
■内臓機能検査から
自律神経の働きが不安定。神経的に胃腸の働きが変化しやすい。胃の働きが落ちている。大腸の一部に負担がかかっている。血液の循環の状態が少し鈍い。腹部臓器、肝臓、腎臓の働きなどが少し低迷している。

■一般血液検査から
尿素窒素、腎臓の数値が少し高い。コレステロールが多い。中性脂肪もまだ少し高い。GOT、GPTの数値はまあまあという状態です。

院長 年末に救急車で病院に運ばれたそうですが、めまいだけだったのですか。

Aさん そうです。夕方、カーテンが縦にユラユラ揺れているようなかんじで、「風で揺れているわけではないのに」と思っているうちに段々ひどくなりました。

院長 脳梗塞の場合は、天井が廻るような感じになります。それから、吐き氣もありますしね。

Aさん 吐き氣もあったので、脳の病氣かと思いました。今まで血圧なんて心配したことがなかったのですが、救急車の中で測ったら220あったそうです。

院長 健康な人間だって、救急車に押し込められサイレンを鳴らされたら、ぐんぐん血圧は上がりますよ(笑)。

Aさん こんなことは初めてでびっくりしてしまって様子を見ていたのですが、息子が帰ってきて、「とにかく病院へ」と救急車を呼びました。病院では救急隊の方に診ていただき、先生が来るまでにはすっかり落ちつきました。点滴を一本打って頭のCTを撮ったのですが異常はなく、帰っていいということで家に戻ってきました。

院長 それで今、降圧剤を飲んでいらっしゃるのですか。

Aさん いいえ。家に帰ってめまいが出たら飲むようにとそのときだけ頂きましたが、一切飲んでおりません。

院長 そうですか。ところで今日は違った種類の毒素が血液に出ていますね。多分、2月頃に毒素がまとまって出て、今は毒素の出方が少なくなってきています。毛髪氣能検査では、胃を除いて十二指腸、小腸がマイナス。それ以外では肺、腎臓がマイナスです。穀類はすべて合っています。特にハト麦との相性が非常にいいです。

Aさん 今、血圧は安定しているのですが、そんなことがあって怖くなり、それに今年は天候も不順だったので、ずっと歩くのをやめているんです。そのせいでだいぶ体重が増えてしまいました。

院長 歩いたほうが安心ですよ。これから陽氣が良くなりますから、しっかりやられたほうがいいでしょう。

Aさん 分かりました。一昨年、こちらで主催された高尾山の俳句INGでお世話になりました。初めてだったせいもあってだいぶ苦しくて…。私は肺を半分とっているので、肺活量が普通の女性の半分なのです。最後尾にくっついて上まで登ったのですが、帰りはケーブルカーで降りてきました。とても良かったので、体力がついたらまたお世話になろうと思っております。俳句だけは、よく採り上げていただいています。ありがとうございます。

院長 一番遅い人に合わせるのが集団行動である…と指導しておりますから、あまり心配なさらずにまた参加されるといいですよ。今どこかに異常が認められないのでしたら、どんどん陽氣も良くなりますから、積極的に体を動かされたほうがいいでしょう。一生懸命歩いてください。

インタビュー

2.5cmの腫瘍が2cmに

――どのようなきっかけでこちらをお知りになったのですか。

Aさん 6年前に肺腺癌と診断され、手術をすることも決まっていたのですが、娘に連れられてお茶の水クリニックに足を運びました。娘は自分が子供を産んだ頃から、自然医食に関心があったようで、無農薬のものや安全な食べ物を選び、肉や乳製品を食べさせないようにしていました。私が検査で引っかかってから先生のご本を何冊も読み込み、病名が分かった時点で、「お母さん、森下先生のところへ行ってみよう」と、すぐこちらに伺いました。
処方していただいた通りすぐに玄米菜食を始め、強化食品と薬草茶も手術まで1ヶ月近く厳密に続けました。最初、腫瘍の大きさが2.5cmだったのが、玄米食を続けて手術に臨んだら0.5cm小さくなっていたのです。手術の時間も4時間位かかると言われましたが、3時間足らずで終わりました。体力の回復も早かったですね。手術後、抗生物質の点滴はしましたがお薬は一切飲んでおりません。

――癌はどこで発見されたのですか?

Aさん 区の健康診断に行きまして、そこで「肺にちょっと怪しい影が映っているので、かかりつけの先生に診てもらってください」と言われました。でも、それまで健康で病氣をしたこともなく、タバコもお酒も頂かないので「どうして?」という思いがありました。
近所の病院でははっきり分からなかったので、「癌センターに紹介状を書いてください」とお願いをしました。「いきなり癌センターに行くこともないでしょう。笑われて帰ってくるのがおちですよ」と病院では言われましたが、「笑われて帰ってくる位ならまだいいから」と、紹介していただきました。
でも、癌センターで検査をしたら2.5cmの腫瘍が見つかったのです。「健康診断でよく見つけましたね」と言われました。普通は手術まで何ヶ月間も待たされるらしいのですが、私は1ヶ月ちょっとで手術となりました。そして先ほど申し上げたような経過を経て手術を受けたのですが、肺を開いてみたら腫瘍が0.5cm小さくなっていたのです。玄米菜食のお陰ですね。

――手術後の経過はいかがでしたか。

Aさん 手術の後は、順調に回復していったと思います。化学薬剤は全く体には入れていません。癌センターのほうでは、初めは週1回の検査が2、3回ありました。それが1ヶ月に1回になり、この2年間は半年に1回検査に伺い、胸のレントゲンと血液検査をしていただいています。主治医の先生には「順調ですね」と言われています。こちらに通って食事療法をしていることや、内容的なことも全部お話してあります。
手術が1月でしたが、始めの2、3ヶ月はあまり外を歩くことはなかったです。感染に注意したほうがいいとも言われていたので、春までは外出は控えていました。薬草茶をしっかり摂り、風邪を引きそうなときはしょうが湯や葛湯、梅干しを黒焼きにして頂いていました。他にも、こんにゃくシップなどを教えていただきましたが、これって昔、風邪氣味の時に母親がよくやってくれたことだったんですね。昔の人の知恵ってたいしたものだなーと思いましたね。

何の苦もなく入れた玄米菜食

――食事療法の玄米食はいかがでしたか。

Aさん こちらに伺うまで、玄米も食べていませんでしたし、麦も入れていませんでした。でも、玄米食は何の抵抗もなく美味しくいただけましたし、家族も一緒に玄米ご飯を食べています。
私が子供の頃は、家が商売をしていて住み込みの人もおりましたから、おかずなんかは品数多く用意してくれていました。でも何十年も前のことですから肉はほとんどなく野菜とお魚が主でしたね。当事からよく噛む必要のあるものを食べていました。でも、母は厳しくて贅沢はさせてくれませんでした。結婚後、夫の家庭の料理もそういうものでしたから、どちらかといえば自然と素食でずっと来ました。そんなこともあって、玄米菜食は何の困難もなくスーっと入れたのかもしれません。
玄米は、雑穀を入れお豆だけは毎日変えて七穀米位で炊いています。以前よりも上手に炊けるようになりました。私よりも息子のほうが玄米は大好きになってしまって、お昼も保温が出来るお弁当箱に入れて持っていくんですよ。たまに外で白米を食べるとスカスカして物足りないと言っています。これを自分の健康のためだけに我慢して食べていたらちょっと惨めになりますが、美味しいのですから本当に幸せです。

――けっこうきちんと続けてこられたんですか。

Aさん 3年間はきちんと優等生でしたね。体重もどんどん落ちていきました。この1、2年ちょっと怠けていて、外へ出たときは玄米食以外のものを頂くこともあります。それでもお蕎麦屋さんとか和食屋さんを選んでいますが、「最近はこだわりを持つお店も増えているけれど、有機栽培とか無農薬といっても看板に偽りありのところもあるから氣をつけて」と、子供たちがいろいろな情報をインターネットで調べてくれたりしています。そんなこともあって、外食や旅行のときの食べ物の心配は以前よりも少なくなりました。

――嗜好品はいかがですか。

Aさん 基本的には1日2食ですが、家のことがいろいろ忙しくてお腹がすいたときに和菓子を頂くこともあって、いくつか食べられるものを選んで食べています。羊かんは無農薬の小豆を使ったものだと冷暗所に置いておくと2、3ヶ月はもつんですね。これを週に1回位、それこそ5mm位の厚さに切ったものや大福などを、ゆっくりお茶を飲みながら頂いています。それがないときにはこちらで求めた玄米の甘酒を、朝食と夕飯の間に頂いたりすることがあります。

――食事療法を始めて何か好転反応はありましたか。

Aさん 玄米食を始めて1年位経った頃だったでしょうか、先生は、「お魚を食べるのだったら掌にのる位のものを」、とおっしゃっていたのですが、普通の切り身とかお刺身を食べたことがあったのです。そうしたら翌日、目の周りとか口の周りがかゆくなってきたのです。鏡を見たら湿疹がバーっと出てきました。
先生にお話しましたら、「あなたは普段が健康だから、反応が敏感なのですよ」と言われました。体には一切出ませんでしたが、目の下と口の周りに集中して出てきました。その後、食事をきちんと戻したら出なくなりました。
他には反応らしいものはなかったですね。肌はきれいだとよく言われます。同じ年の方に比べるとシワも少ないと思います。昔からツルツルしていましたが玄米食を始めたらますます調子が良くなって、4歳年下の妹よりもシワもなく艶があると思いますよ。友達に聞かれたときには「玄米食で血液がきれいだからよ」といつも言っています。

――歩くこともお好きなようですが、それもあまり苦にならずに続けてこられたことでしょうか。

Aさん 体を動かしたほうが良いということで、よく散歩をしています。結婚当初は商売で歩いたりはしていましたが、一万歩以上というのはこちらで先生に診ていただいてからですね。それまでも家の近くの河川敷が整備されていて、わりあい歩くほうでしたが、今のように歩くことはなかったですね。
年末に血圧が上がって救急車で運ばれてからは、ちょっと怖くてこの数ヶ月は歩くことを控えていました。でも、同じように食事をしていましたからだいぶ体重も増えてしまいました。歩いているときに転倒して骨折したら、ということは氣をつけていたのですが、血圧なんて氣にもしていなかったので不意を衝かれましたね。

――いろいろお話を伺っていると、さんと自然医学との出会いは、自然の流れのように感じましたが。

Aさん そうですね。流れ的にはまったく無理なく、自然とこちらに導かれたという感じがします。病名が分かって「それっ」とクリニックに伺いましたが、娘は私に話すまで、森下先生のご本を相当読んでいたようですし、娘の言うことはいつも確かだと思っていましたので、無理なくすんなり従えましたね。
でも考えてみると、母から教えられてきたことを、娘にも同じように伝えてきたからかもしれませんね。子ども達には毎日お弁当も持たせ、決して贅沢ではないけれど野菜を中心に品数を多くして、お肉は時々しか入れませんでした。そんな食事を娘は孫にも同じようにやっているようです。代々そうやってきたことが、自然と自然医学に結びついたのかもしれませんね。玄米食も薬草茶も強化食品も、素直にスーっと入れましたしね。
森下先生は重厚な感じで、でも堅苦しさはないんですよね。普通、重厚な感じのする方というのはこちらもかしこまってしまいます。先生ですから私なんかも緊張はしますが、いつもふーと柔らかく包んでくださる感じがしてホッとします。先生に会わせていただいて本当に感謝です。
子供たちには、「お母さんは天寿を全うできるから大丈夫」と言われています。手術も成功して、食事療法で回復も早くここまで順調に来たのに、予想もしなかった血圧が原因で、外でばったりと非業の死を遂げないようにしたいですね(笑)。
 歩くことを休んでいる間に体重が増えてしまいましたが、これからどんどんいい季節になりますので歩くことも再開していきたいと思います。怠け心を起こしつつあるので、誘惑に負けないように氣を引き締めていきたいですね。

――貴重なお話ありがとうございました。