腎臓癌・胃癌(その1)

トップページへ - 患者さんの体験談

ちゃんとやっているから大丈夫―楽しく元氣に続ける秘訣―

患者さんの体験談

福島県いわき市にお住まいのAさん(67歳・女性))は、平成15年4月号のクリニック点描でご紹介させていただき、今回2度目のご登場となります。

平成6年、腎臓癌、胃癌を、半年という短い期間に相ついで手術されインターフェロン投与の治療も行いましたが、現代医学では完治はないとお茶の水クリニックの門を叩き、食事療法の治療を始められました。

「あの当時、癌も治ると言ってくださったのは森下院長だけでしたよ」

この11年間、基本的なことを地道に続けてこられたSさんを支えてきたものは、院長からの「治ります」の言葉と、周りの方々の支えでした。自分が癌になったことで、人との繋がりの大切さに氣づき、そして自分がどこから元氣やパワーを得ているのかを再確認できたというSさんは、それを手放さないために様々な工夫をなさっています。そこにはいつも、“楽しく元氣に”があったようです。

今回は、継続していくには厳しさも求められる食事療法や運動療法を、生活の中に楽しく取り込むコツや、上手に続けていく秘訣を伺いました。

森下院長の所見

診療(2月4日) 

■内臓機能検査から
自律神経の働きが不安定。神経的に胃腸の働きが変化しやすい。消化管、胃の働きが低い。大腸の一部に負担がかかっている。血液の循環の状態が少し鈍い。腹部臓器、肝臓、腎臓、婦人科系統の働きが落ちている。
■一般血液検査から
尿素窒素、つまり腎臓の数値が少し高い。中性脂肪も少し高い。GOT、GPTはまあまあという状態である。

院長 血液生態検査では、中くらいの大きさの毒素がほどほどに出ています。前回いらしたときには非常に大きな毒素が出ていましたね。かなり大型の毒素が出ていましたが、今回はそれに比べると大部分が小型の毒素ですね。これは、おそらく昨年末あたりに少しまとまった毒素がドカンと出た可能性があります。その時期を山の時期だとすれば、今は谷の時期に入っています。

Aさん 今回は、久しぶりに風邪をひいて全然食べたくなくて、1月15日に断食をしました。1日半、お茶だけを飲んでいました。そして、18日に母が98歳で亡くなったんですが、そのお葬式やいろいろのことで薬草茶も適当になっていて、ご飯も斎場のものを食べてしまいました。だからちょっと悪いのが出ていると思いました。年末には忘年会、年が明けてからは新年会にもかなり出席していましたので。

院長 毛髪氣能検査では、消化管が全部マイナスに出ています。胃、十二指腸、小腸、大腸がマイナス。それ以外の内臓としては、腎臓がマイナス3、心臓がマイナス1ということでした。体の中で一番病氣にかかりやすい臓器として、腎臓があげられますね。今、腰が少し重いような症状はありませんか。

Aさん それはないですね。冬場はいつもカイロを貼っています。カイロは脊髄にまたがると悪いから、両方に1個ずつ貼った方がいいと聞いたのですが、どうなんでしょうか。

院長 それはあまり関係ないでしょう。

Aさん 腎臓のあるほうにいつも貼っていますけど。

院長 それでいいですよ。それから、玄米、丸麦、はと麦、あわ、ひえ、黒豆、大豆、そば、穀類は全部合っています。Aさんの体には、玄米以外に小豆との相性がよい。小豆は、昔から腎臓に非常によく効くと言われています。野菜との相性も非常にいいです。

Aさん 先生、ときどきね、人差し指がちょっと硬直するみたいなんですが。

院長 氣温が下がっているということや血流鈍化との関係がありますね。だから暖かくなってくれば、そのような自覚症状は多分なくなると思いますよ。

Aさん そうですか。他には心配はありません。朝は機嫌よく起きることができますし、いくら歩いても疲れないですね。

院長 何時間くらい歩かれるのですか。

Aさん 1日2時間くらいですね。1時間で街に出て、映画を観たり図書館に行ったりして、帰りに1時間歩いて帰ってきます。

院長 それは毎日ですか。

Aさん だいたい火、水曜日は家にいます。そのほかはほとんど外に出ますね。東京に来たときもずっと歩いていますね。新宿とか、銀座、秋葉原などへ歩いて行きます。氣持ちいいし楽しいですよ。東京は歩きやすいし、お店もきれいだし…。

院長 人間の寿命の長さというのは、その人が毎日歩いた距離に比例する、と私は考えているのですが、そういう観点からいくと、間違いなくAさんの場合は長生きしますよ。しっかり歩いていますから。

Aさん 周りには、年齢とともに足腰が弱くなっていく人が多いですが、私は足も全然痛くないですからね。先日、私の母が98歳で亡くなったのですが、介護の人を頼んだのは2日間だけでした。元氣にしていたのですが、お風呂場で転んでそれで寝込むようになって、でも介護をお願いしたのは亡くなる前日と当日だけでした。あとは自分ひとりで全部やっていましたから。

院長 すごいですね。それこそすばらしい人生の大往生ですよ。

Aさん 食事もずっと自分で作っていたんですよ。やっぱり台所仕事も大切ですよね。

院長 そうですね。Aさんも、これからもずっと続けてお試しください。

インタビュー

元氣印の秘訣は

――とてもお元氣そうですが、最近の調子はいかがですか。

Aさん お正月明けに久しぶりに風邪をひいてしまいました。お正月に東京に出てきて、毎日出歩いていたんです。それで体が冷えてしまったみたい。頭がちょっと痛くて咳が少し出ました。
 それで断食をしたんです。普段は食欲があり過ぎるくらいなのに、このときは全く無くなってしまって、お茶だけで1日半過ごしたら頭痛も咳も無くなりました。いま考えるとあれは風邪じゃなくて、体の調整のための毒素排出症状だったのかもしれませんね。年末あたりから、体に多く入っていた悪食の毒素を出すためにね。

――12年前、半年の間に腎臓癌、胃癌の2度の手術をされてから、こちらに通い始めて11年経ちますが、ますますお元氣そうですね。続けてこられた秘訣や工夫をいろいろお聞かせ願えますか。

Aさん 基本食はちゃんと守っていますよ。 玄米食は、もともとお赤飯が好きだったので、最初お赤飯みたいだなと思ってすぐ慣れました。小豆や黒豆を入れたりするでしょう。今も全く飽きないですね。
 基本的には基本食だけど、おかずには、根菜類のお煮しめを作ったりします。入れる野菜をいろいろ変えて楽しんでいます。私は、野菜はなるべく噛もうと思うから大きめに切りますが、主人は歯が悪いからちょっと小さめに切ってあげます。私の分は大きいですよ(笑)。ときどき、主人が好きなので、かまぼこを入れたりするとちょっと味が変わっていいですね。

――お住まいがある所は海の近くで、お魚がおいしいと聞いていますが、食べたいなーという欲求はありませんか。

Aさん 私は塩鮭をちょっと食べたいと思うくらいですね。昔から、カツオやマグロは好きじゃなかったの。ただ、ウニやイクラ、アワビなどは好きなの。先生もホンのちょっとならいい、と言ってくださるので、玄米ご飯に梅酢を混ぜ込んで、それで手巻き寿司風にして食べるときに具にしたりすることもあります。

楽しい時間のために普段こそきちんと

――外食やお付き合いなどでは、どんなことに氣をつけていらっしゃいますか。

Aさん 以前は、同窓会にもちゃんと玄米のおにぎりを持っていきましたよ。そして、みんなの分も持っていって食べさせていました。そうすると、「次も持ってきてね」と言われましたね。

いろいろなグループがあってそれぞれの付き合いがあるから、けっこう出かける機会が多いんです。私は人に誘われたときに、「私は食事療法をしているから行かない」とは言わないことにしています。何でも受けます。同じ年代の友達とおしゃべりしているのが一番いいの。とても元氣が出てきます。

選ぶメニューは、おそばとか野菜のてんぷらなど、ある程度は氣をつけていますが、ときどき、ホテルのバイキングに行ったりすることもあります。でも、バイキングは洋食が多いんですよね。

そのときは、いろいろ食べるものを考えていますよ。スープしかないところを味噌汁を出してもらったり、白米を食べる時には、家から持ってきたじゃことアーモンドがミックスされているものや、松の実やヒマワリの種がミックスされているものをおもむろに出して混ぜて食べるの(笑)。そうすると噛みごたえがあるでしょう。白米だけだと直ぐ食べ終わっちゃうから。あとは梅干ね。こういうのはいつも持って歩いているんです。

みんなには「私はこれで食べるからね」と言っています。なるべく一緒にできるように何かいい方法はないかなと考えてお付き合いを絶やさないようにしています。

私が癌で病院に入ったとき、いつも忙しくしている人もみんなで来てくれたんです。私が死んでしまうと思ったみたい。癌で2回も切ったから…。そのときに、「私みんなにはこういう風に思われているんだ、心配してくれているんだ」、と氣がついたの。あの体験はすごかったですね。心配してくれたのが生きる張り合いになったんです。

以前は、一年中玄米のおにぎりを持ち歩いていたけど、いつまでもこれではちょっとつまらない、と思って最近ではいろいろ考えながら幅を広げています。

最近は田舎でも中華料理屋さんが、油を控え、肉を使わない一品料理のメニューを増やしたり、おそばやデザートに豆乳を使ったものを出したりと、いろいろ考えているお店が出てきています。フカひれもいいと聞いて、そのお店に行ったときだけ、ほんのちょっと食べてみたりしています。でも年に2、3回だけですよ。

――甘いものはいかがですか。

Aさん 洋菓子は、全然食べなくてもよくなりましたね。和菓子は、黒砂糖のものを選んで食べたりはしています。家で干し柿を自分で作ってるの。これを、白和えに入れておかずを一品作ったりしています。

我が家では自宅で野菜を作っていて、サツマイモやカボチャが大量にできたときは、焼き芋にしてちょっとお腹が空いたときにつまむようなこともあります。なるべくお腹が空いたときは、お菓子や果物ではなく野菜を摂っています。

「胃袋がないと一年中食べているらしいね」と言われますが、私は3食きちんと食べて、だらだら食べることはありません。1回軽く、あと2回はちゃんと玄米を食べます。友達に会うときは、ちょっと羽目をはずすことも自分に許しますが、だからこそ普段は本当にきちんとやろうと思っています。でも、そういう楽しみも大切ですね。お話するのがいいの。みんなからいいパワーが貰えるから。

楽しみながらのウォーキング

――普段の健康管理はいかがですか。

Aさん 今回、久しぶりに風邪みたいな症状になったけど、薬は飲みませんでしたよ。同じ時期に風邪をひいた、玄米食の食事療法をやっている友達は、インフルエンザになったら困るからと医者に行ったと言ってました。行っちゃうのね、みんな。でも、私はそれは無いですね。「先生の言うとおりにやっているんだから大丈夫」と、体に訊きながら断食をしたりして乗り切ってます。

のどがイガイガしたときには、オトギリソウを焼酎に漬けたものでうがいをしたらすぐ治りますよ。ちょっと薄めて使うけどすごく効きます。普通の病院で出すうがい薬なんて全然効かないからね。朝「おかしいなー」と思ったら、間をおかずに何回も何回もうがいをすると、いがらっぽいのは無くなりますよ。

――たくさん歩くのは、もう生活の一部になっているようですね。

Aさん 以前は、どこへ行くにもバスを使って全く歩くことなんて無かったのよ。運動がいいと聞いて、何も考えないでできることは歩くことですからね。今は地元でもほとんどバスに乗りません。2時間くらいは普通に歩いています。

私は若いときに東京で暮らしていたこともあって、昔からよく東京に出てくるので、こちらにアパートを借りているんです。今でも、一ヶ月の半分は東京に来て過ごしています。

以前は、東京に出てきたら史跡を巡ったり、日帰りで楽しめるところに行ったりしていましたが、最近は、映画を観に行ったり、ウィンドウショッピングを楽しみながら歩いてますね。

東京には、歩くところがたくさんあって楽しいです。おにぎりを持って皇居へ行って、噴水の前でマイナスイオンの水しぶきを浴びながらマンウォッチングをしたり、丸の内の並木道をぬけて、有楽町で映画を観てひと休みしたり……。

デパート巡りをして私が使えそうな食材や、食べられそうなものを探したりすることも好きですね。そういうものを見て歩いているから退屈しないし、歩くのは体にもいいからやめられませんね。

――ご自分の好きなことをしながら体にもよくて、こんなにいいことはないですね。

Aさん 本当にそうなの。私はもう再発なんてしないと思っています。この付録の人生が一番いいと思って楽しんでいます。でも、心配なしにこうやって一人で出してもらうのはあと10年くらいでしょうね。だからなおさら楽しみたいと思っています。

森下先生は「私の言うとおりにきちんとやっていれば治りますよ」と言ってくださいましたが、治るだけじゃなく、やればやるほど元氣になるし、私はトラブルもなくここまで来ることができました。これからも安心して続けていきます。

――元氣になれるお話、ありがとうございました。